駐車場の経営でかかる税金はいくら? 確定申告と税金対策まとめ

駐車場を経営するのにどんな税金がどのくらいかかってくるんだろう…
駐車場にする土地には固定資産税がいくらかかってくるんだろう…

駐車場の経営を始めようと思っているものの、固定資産税などの税金がどのくらいかかってくるか不安に思われている方もいらっしゃることでしょう。
この記事では、以下についてまとめています。

  • 駐車場の経営でかかる税金の種類と計算方法
  • 税金を少なくするための確定申告

それでは、駐車場の経営でかかる税金について確認していきましょう。

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駐車場経営でかかる税金

駐車場の経営でかかる税金

駐車場を経営したら、収益を得られる一方で税金もかかってきます。
土地を駐車場にして経営したらかかってくる税金をご説明します。

固定資産税

駐車場の経営は土地がないとできないものです。
駐車場にする土地を購入すると、購入日や所有期間から計算して、買主にその年の固定資産税を支払います。
その後も、毎年6月頃に駐車場にかかる固定資産税額が通知され、納付する必要があります。

固定資産税額 = 固定資産税評価額 × 税率(1.4%)
固定資産税評価額 = 土地面積 × 課税標準額(/㎡)

また、駐車場の経営をしていなくても、土地を所有しているだけで固定資産税の納税が必要です。

家の建っていない土地には、住宅がある場合と比較して固定資産税が6倍もかかってきます。これは、原則として「住宅用地の特例」が適用できないためです。この特例については、後ほどご説明します。

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都市計画税

都市計画税は、固定資産税と同じく所有している土地に課税される税金です。

都市計画税額 = 課税標準額 × 税率(0.3%)

固定資産税と都市計画税はまとめて課税されます。

償却資産税

駐車場の経営に必要な設備にかかる費用には、償却資産税がかかってきます。
償却とは、長期間にわたって使用できる固定資産の取得にかかった費用を、資産を使用できる期間に配分して計算する方法です。償却率はその配分の割合です。

償却資産税の対象となる設備費用は、入退場ゲートやアスファルト舗装、街灯、フェンスなど10万円以上の設備であり、費用の総額150万円以上となった場合が対象です。

その費用の総額に、以下のように計算されて償却資産税がかかってきます。

償却資産税 = 課税標準額 × 1.4%

初年度にかかる税金は、設備の取得にかかった費用と、各設備の償却率から計算します。
その課税標準額を元にして、2年以降も償却資産税が課税されます。

1年:取得費用 × { 1-( 償却率 ÷ 2 )}
2年以降:前年の課税標準額 ×( 1 – 償却率 )

申告は、区市町村の税務署に1月31日までに申告し、税金は4期(4、7、12、2月)に分けて納付します。

消費税

消費税は、駐車場を経営して得た売上に課税されます。

消費税 = 売上 × 税率(10%)

駐車場による売り上げ全体にかかり、控除や経費などを引く前の金額にかかります。

個人事業税

10台以上の駐車場を経営した場合には、得た売上に個人事業税がかかります。

個人事業税の計算は、売上から経費や控除を差し引いて、以下の式で計算します。

所得金額 = 売上 – 経費 – 控除
個人事業税 =( 所得金額 – 事業主控除290万円 )× 税率(5%)

所得税

駐車場を経営して得た売上から、経費や控除を差し引いた所得には、所得税や個人事業税がかかります。

所得税と個人事業税どちらがかかるかは、収容台数10台以上かで判断されます。10台以下であれば所得税、10台以上であれば個人事業税の課税です。
所得税は、以下のように計算します。

所得金額 = 売上 – 経費 – 控除
所得税 = 所得金額 × 税率 – 所得控除

所得税率は、所得の金額が大きくなれば税率も高くなる累進課税のため、所得金額によって税率は異なります。

住民税

住民税は、所得税と同じく所得にかかります。
住民税の計算方法は以下のとおりです。

所得税 = 所得金額 × 税率(10%)

特別徴収であれば6月から次年度の5月にかけて分割で、普通徴収であれば一括で納税します。
普通徴収の場合、納期は6月・8月・10月・1月など年4期となりますが、納付する市区町村によって異なります。

駐車場の経営をする場合には、以上の税金がかかってきます。所有している土地、または購入や相続予定の土地から、具体的に税金を計算して駐車場の経営を考えてみることをおすすめします。

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駐車場経営を考えたら、まずは土地が駐車場の経営に適した土地か考える必要があります。駐車場にできそうであれば、かかってくる税金や利回り計算することになりますが、自分だけで考えて収益プランを考えていくのは難しいものでしょう。

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駐車場経営のために土地を所有したらかかる税金

駐車場の経営にかかる固定資産税

駐車場を経営するためには、駐車場にする土地が必要です。
駐車場にする土地を所有する際には、税金がかかってきます。

土地を購入した場合にかかる税金

土地を購入するために、それなりの購入費がかかることでしょう。
実は、土地を購入する際にかかるのは購入費だけではありません。

さらに購入費だけでなく、購入にあたり作成しなければならない売買契約書や、購入にあたり作成しなければならない売買契約書所有する際の登記などにも税金がかかってきます。

固定資産税

土地には固定資産税が毎年かかります。
駐車場とするために土地を購入した場合には、購入日や所有期間に応じた固定資産税額を買主に支払います。

固定資産税は以下のように計算します。

固定資産税額 = 固定資産税評価額 × 1.4%

固定資産税は土地にかかる税であるため、駐車場の経営をしてもしなくても納税が必要です。

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どうしても売れない場合は寄付や贈与をしよう

土地を所有したら固定資産税がかかるだけでなく、所有する方法によって以下の税金もかかってきます。

印紙税

土地を購入する際に、売買契約書を作成します。
この売買契約書には、以下のように税金がかかってきます。

印紙税額
取引金額印紙税額軽減税額
500万円超~1,000万円以下1万円5,000円
1,000万円超~5,000万円以下2万円1万円
5,000万円超~1億円以下6万円3万円
1億円超~5億円以下10万円6万円
5億円超~10億円以下20万円16万円
10億円超~50億円以下40万円32万円
50億円超60万円48万円

登録免許税

土地を購入したら、土地の所有者が変わったことを知らせるために、登記が必要です。
この登記には登録免許税がかかってきます。

登録免許税 = 土地評価額 × 税率(3%)

税率は、相続の場合には0.4%、贈与の場合には2%となります。
また、2021年3月31日までに宅地また宅地として評価された土地を取得する場合、土地の課税標準額は価格の1/2として扱います。

不動産取得税

土地を取得したら、有償・無償か、また登記したかに関わらず課税されます。
ただし、相続により取得した場合で、一定条件を満たす場合には課税されません。

課税される不動産取得税額は以下の式で計算します。

不動産取得税 = 固定資産税評価額 × 3%

土地や住宅の場合には3%、住宅以外の家屋には4%がかかってきます。
また、2021年3月31日までに宅地また宅地として評価された土地を取得する場合、土地の課税標準額は価格の1/2として扱います。

土地の購入ではなく、相続などで取得する場合には、上記の税に加えて以下の税金がかかってきます。

土地を相続した場合にかかる税金

土地を相続する場合には相続税が、贈与を受ける場合には贈与税がかかってきます。

相続税

相続税は、他に相続した資産とあわせての課税です。
また、相続人の数によって控除できる額が変わり、控除も年齢などによって異なってきます。

計算方法が条件によって異なってきますので、ここでの説明は省略します。

贈与税

土地の贈与を受ける場合には、贈与税を以下のように計算します。

贈与税額 = { 土地価額 – 基礎控除(110万)} × 税率

土地の無償譲渡を受ける場合に支払います。

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土地譲渡における税金について

駐車場を経営するための土地の所有には、以上の税金がかかってきます

それでは、土地を所有して駐車場の経営をする上でかかってくる税金の確定申告についてご紹介します。

駐車場を経営してかかる税金の確定申告

駐車場の経営にかかる税金の確定申告

駐車場を経営して得た収入は、確定申告をして所得税または個人事業税を納める必要があります。
確定申告は、毎年2月15日から3月15日までの間に税務署に申告します。

不動産所得か事業所得、雑所得か判断する方法

月極駐車場の経営で得た所得は、大体は不動産所得に当たります。
不動産所得か事業所得、雑所得として判断が変わるのは、駐車場に管理人を配置して、自動車への傷や盗難などの責任を負うか、また事業的規模によって異なります。ただの駐車場スペースとして土地を提供している場合には、不動産所得として扱います。

駐車場が事業的規模であるかどうかは、アパートの判断と同じくアパート10室と同程度かどうかで判断します。
そのため、駐車場の場合には「アパート1室 = 自動車5台」で判断し、事業的規模を満たすには50台の駐車場が必要です。

また、月極駐車場と比較されるコインパーキングは、事業的規模であれば事業所得、事業的規模でなければ雑所得として申告します。

同じ駐車場でも、経営方法や事業的規模によって所得の判断が異なってきますので、確定申告の際には注意しておきましょう。

青色申告で特別控除を受けられる

駐車場の経営による収入は、確定申告で不動産所得として扱います。
不動産所得は青色申告で申請すると、青色申告特別控除の適用を受けられます。特別控除額は事業的規模かどうかにより、金額は以下のとおりです。

  • 事業的規模:65万円
  • 事業的規模でない:10万円
  • 駐車場経営の経費に計上できる費用と控除

    駐車場の経営で得た収入にかかる税金は、確定申告で所得税を計算する際に経費と適用できる控除をしっかり計上することで、税額を抑えられます。

    課税される所得金額は以下のように計算すると先ほどお伝えしました。

    課税対象の所得金額 = 売上 – 経費 – 控除

    課税対象の所得金額を減らすことは、所得税を減らす1番の方法ですので、まずは適用できる控除と経費をしっかりと確認しましょう。

    経費

    経費には、以下の費用を計上できます。

  • 租税公課:固定資産税・都市計画税
  • 光熱費:街灯など電気代
  • 減価償却費
  • 損害保険料
  • 修繕費
  • 借入金の利子
  • 駐車場を経営するにあたり土地を購入した場合には、不動産取得税や登録免許税も経費として計上できます。
    また、不動産会社などに駐車場の管理を委託していれば管理費、また管理人を雇っていれば人件費も経費の計上が可能です。

    また、フェンスを立てたりアスファルト舗装をしたりでかかった費用は、10万円を超えた場合には減価償却費として、耐用年数に応じて計上します。

    控除

    課税対象の所得を計算する際に差し引ける控除は、ざっくりと以下のとおりです。

  • 所得控除:38万円
  • 社会保険料控除:1年間で支払った社会保険料の総額
  • 配偶者控除:所得に応じて13~48万円
  • 扶養控除:扶養家族1人あたり最高68万円
  • 他に適用できる控除がないかは、確定申告の際に税理士などに訊ねてみることをおすすめします。

    駐車場収入を未申告にするとどうなる?

    駐車場収入があるのに確定申告をしなかった場合、収入金額によっては多くの税金を課税されるケースもあります。

    駐車場経営による収入が、経費や控除を足した額より少なかった場合、未申告でも申告の必要な収入がなかったとされます。
    しかし、確定申告をしなければいけない額の収入がある場合には、未申告により罰されてしまいます。

    収入にかかる所得税に加えて、追徴課税として無申告加算税などが追加されますので注意しておきましょう。

    税金対策として「住宅用地の特例」を適用する

    そもそもの土地にかかる固定資産税額の対策をしたい場合には、「住宅用地の特例」を適用すると税金を抑えられます。

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    特例の適用で固定資産税は1/6になる

    人が住むための土地には、住宅用地として固定資産税を軽減する特例である「住宅用地の特例」を適用できます。
    「住宅用地の特例」は、住宅として用いられる土地の固定資産税と都市計画税の税率を緩和して、税負担を軽減する特例措置です。詳しい要件は、地方税法の第394条3の2で確認できます。

    固定資産税都市計画税
    小規模住宅用地(200㎡まで)固定資産税評価額×1/6固定資産税評価額×1/3
    一般住宅用地(上記以外の用地)固定資産税評価額×1/3固定資産税評価額×2/3

    駐車場と判断された土地には、「住宅用地の特例」を適用できないため固定資産税は高くなります。
    ですが、特例の適用対象として、住宅やアパート・マンションの敷地、自家用駐車場や住宅用建物の敷地にある駐車場も含まれています。この特例を適用することで、固定資産税は1/6まで抑えられる可能性もあります。

    店舗や事務所、賃貸物件などの敷地は、住宅用地として認めらませんのでご注意ください。

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    土地や家の売却にかかる税金

    駐車場経営による収益と税金の関係

    駐車場にかかる税金と収益

    駐車場を経営して得る収入と、その収入にかかる税金の関係をご説明します。
    土地を駐車場にした方がいいかは、利回りを計算しての判断が必要です。

    表面利回り = 満車時賃料収入 ÷ 初期費用 × 100%
    実質利回り={ ( 賃料収入 × 稼働率 – 税金や費用などランニングコスト ) ÷ 初期費用 × 100%

    5台ほどの駐車場を始める場合には、初期費用はアスファルト舗装費と駐車場スペースの区切りを設置費用くらいです。

    またランニングコストには、固定資産税などの税金や管理委託料などの費用が含まれます。

    利回りの計算では、駐車場の賃料をいくらにするか、稼働率がどのくらいかによって左右されます。これらは周辺状況からの判断が必要です。そのため、駐車場の経営を始める際には、周辺の土地がどのように利用されているか調査しておきましょう。

    税金や費用などのランニングコストが賃料収入を上回る計算となれば、まず駐車場の経営を始めて問題はないでしょう。

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    土地を所有しているだけなら駐車場にした方がいい

    土地を所有して固定資産税を払っているだけであれば、少ない費用で始められる駐車場やコインパーキングなどにして、収入を得られる土地にすることをおすすめします。

    ですが、土地が駐車場に向かなかったり、また周辺地域の状況から駐車場の需要が見込めなかったりする可能性も考えられます。
    その場合には、駐車場を経営する以外の土地活用を考えてみても良いかもしれません。

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    契約するまでは無料で相談できますし、収益プランも見積もってもらえます。そのため、まずは土地活用の資料を取り寄せてみましょう。

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    運営開始時期2001年11月
    対象エリア全国
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