電車などに乗っていると、「あなたの不動産を大手6社が一括無料査定」というすまいValueの広告を見かけます。
すまいValueを使うと、不動産の売買仲介手数料でTOPを占める小田急不動産、住友不動産販売、東急リバブル、野村の仲介、三井のリハウス、三菱地所ハウスネットの6社の査定を受けることができますが、果たして大手不動産会社に査定を依頼すると本当に不動産が高く売れるのでしょうか。
記事では、すまいValueの口コミ評判、すまいValueのメリット・デメリット、大手不動産会社と地域密着不動産会社の違いを詳しく解説します。
すまいValueの特徴
まずは、すまいValueにどのような特徴があるのかを見ていきましょう。
市場をけん引する大手不動産会社6社が査定をしてくれる
すまいValueの最も大きな特徴は、売買仲介実績ランキングで上位に入る大手不動産会社が査定をしてくれる点です。
査定だけでなく、サイトの運営自体も大手不動産会社6社が運営しているので安心感があります。
具体的に、小田急不動産、住友不動産販売、東急リバブル、野村の仲介、三井のリハウス、三菱地所ハウスネットの6社が査定をしてくれますが、これらの会社が不動産市場でどれくらいの影響を及ぼしているのかを以下の表で見ていきましょう。
会社名 | 2019年売買仲介実績ランキング | 売買仲介における顧客満足度ランキング |
---|---|---|
三井のリハウス(三井不動産リアルティグループ) | 1位 | 4位(74.56点) |
住友不動産販売 | 2位 | 7位(73.19点) |
東急リバブル | 3位 | 6位(73.99点) |
野村の仲介(野村不動産グループ) | 4位 | 1位(76.5点) |
三菱地所ハウスネット | 20位 | 圏外 |
小田急不動産 | 24位 | 圏外 |
※2019年売買仲介実績ランキングの出典:2019不動産業統計集|公益財団法人不動産流通推進センター
※売買仲介における顧客満足度ランキングの出典:オリコン顧客満足度ランキング|戸建て編
すまいValueに参加しているどの会社も仲介手数料ランキングで上位に入っていて、かつ顧客満足度も高いことがわかります。
不動産の売却経験が多い分、売主の利益になるアドバイスをたくさんしてくれます。
都市部の不動産売却に強い
すまいValueは主に東京、神奈川、千葉、埼玉、名古屋、大阪、兵庫といった都市部の不動産の査定に対応しています。
大手6社が査定に対応しているので、6社が拠点を置いている都市部の売却に強いというわけです。
例に挙げた都市部以外の不動産の査定をすまいValueで依頼しようとすると、以下のように「査定対応エリア外」と表示されてしまうので注意しましょう。
一般の不動産から投資物件まで幅広い物件に対応している
すまいValueでは以下の不動産の査定に対応しています。
分譲マンション、一戸建て、土地、一棟アパート、一棟マンション、投資物件
物件種別の中でも特段マンションの数が多く、都市部のマンションの査定をしたい方はすまいValueはおすすめです。
すまいValueの口コミ
すまいValueを実際に利用した経験者の口コミをみていきましょう。
良い口コミ
すまいValueを実際に使ったことのある人の中の良い口コミを見ていきます。
住替えを考えていた時にメールが届き、売却相場価格だけでも知ろうと申し込んだのがキッカケ
会社によって査定価格が全然違い、また物件を売却するにあたりご提供いただけるサービスも各社異なるが、一括依頼する事で短時間でそれらの情報を収集できた。質問に対するレスポンスも早く、細かな報告もあり、価格変更のタイミングなど適切なアドバイスがいただけた。
こんなに高く売れるなんて
引っ越しをする必要があり、現在の住居では暮らす事が難しくなってしまいました。でもどこが問題なく売却できるかなんてなかなかわかりません。そこでネット検索していて見つけたのが、こちらの不動産売却サイトです。フォーマットに情報を入力して送信するだけ。
レスポンスは早く最も高値を付けた所に依頼しました。近所にばれたくなかったので、簡易的な査定で進めてもらって一回だけ夜に現地査定してもらいました。金額も思ったよりよく、次に住む所の足しになりました。
安心してお任せできてよかったです
住んでいたマンションを売ろうということになり、夫と相談しながらネットでいろいろさがし、すまいValueにお願いすることにしました。担当になってくれた方はとても親切で安心しました。不動産の売却は初めてだったので何から何まで不安な事でしたが、私たちが心配に思うことは全て親身になって何度も連絡してきてくれて、ここで売却する決心がつきました。
さすが、大手不動産会社6社の査定ということもあって、すまいValueを通して紹介される不動産会社は、安心して話ができる、対応が丁寧で迅速といった特徴があるようです。
悪い口コミ
次にすまいValueの悪い口コミを見ていきましょう。
メールにしたのに
連絡方法をメールにしたのに、しつこく電話がかかってくる。2社くらいからずっと連絡が来ててうざい。仕事だから取れないって書いたし言ったのに。どこも大手だから安心してたけど心底がっかりした。
勝手に話進めてない?
ネットから査定は不安でしたが便利さにかまけて依頼しました。査定元?はどこも名前のしれた会社だからそんなに大きなトラブルにはならないだろうという目測でしたが、大失敗。
まだ売ると決めてないのに話を進められていました。
自分の地域は対応してなかった
サイトに書かれている通りに家の種類・都道府県・市区町村・町名を選んで査定スタートのボタンを押そうとしたら、「大変申し訳ございません。お客様がお選びいただいた地域は、すまいValue運営各社の営業エリア外となっております。」との表示が…住んでる地域を選べたので、てっきりできると思ったのに…
不動産一括査定サイトを利用すると、「営業の電話がかかってくる」とよく言いますが、すまいValueも例外ではないようです。大手不動産会社でもまだまだ電話対応のところも多く、営業マンは上から架電(電話)を必須とされていたりもしますので、営業マンのためにも1度は電話に出てメール対応をお願いすると良いかもしれません。
査定サイトから査定を依頼する際に、「まずは査定額を知ってから売却を検討したい」とお伝えすると、勝手に話が進んでしまうこともないでしょう。また、大手不動産業者のみで構成されているという特徴もあり、地方の不動産の査定には対応できないようです。
すまいValueのメリット・デメリット
すまいValueを使うとなった時に気になるのが、メリットとデメリットです。
メリット・デメリットを見ることですまいValueを使うべきなのかそうでないのかを判断することができます。
すまいValueのメリット
すまいValueの一番の特徴は大手不動産会社に査定をしてもらえる点です。
大手不動産会社に査定をしてもらうとどのようなメリットがあるのでしょうか。
すまいValueを使う2つのメリット
- 確実に不動産が売れる
- 査定から売却後までのサポートが手厚い
[メリット1] 確実に不動産が売れる
大手不動産会社に査定を依頼、さらにそのまま仲介売却を依頼すると不動産が売れ残ることなく確実に売却することができます。
大手不動産会社が不動産を確実に売ってくれるのは、大手不動産会社に以下のような特徴があるからです。
大手不動産会社が不動産を確実に売ってくれるわけ
- 豊富な資金でたくさんの広告を売ってくれる
- 都市部の不動産売却に関して圧倒的な経験値がある
- 致命的なミスをしない
豊富な資金でたくさんの広告を売ってくれる
大手不動産会社は、売買仲介手数料ランキングでTOPを占めるということもあり、豊富な資金を保有しています。
この資金を使って、売主の不動産をネット、DM、SNS、新聞広告、張り紙など様々な手段を使って宣伝してくれるので不動産が確実に売却できます。
近年、携帯の使用が主流となり、ネットやSNSでの集客が欠かせなくなりました。大手不動産会社であれば豊富な資金と知見を使ってあなたの不動産を最も良い方法で広告してくれます。
都市部の不動産売却に関して圧倒的な経験値がある
すまいValueに加盟している大手不動産会社は年間10万件を超える不動産売却の実績があります。
取引量が多い分、その年の相場感や知見がたまり都市部の不動産を高値で売却してくれます。
致命的なミスをしない
大手不動産会社は、自らの会社に誇りを持っているので、ブランドを汚すような行為(騙し・約束忘れなど)をする心配がありません。
[メリット2] 査定から売却後までのサポートが手厚い
大手不動産会社は、地元の不動産会社と違って、売主の不動産売却・買い替えをサポートする手厚いサービスを提供しています。
大手不動産会社の手厚いサービス
- 買取保証
- 立替払制度
- 税務・法律相談
- あんしん仲介保証
それぞれどういったサービスなのか詳しく見ていきましょう。
買取保証
買取保証とは、不動産会社と売主の間で決めた一定の期間内に不動産が売れなかった場合に、不動産会社が売主の不動産を買い取ってくれるサービスです。
不動産を売却する方法には、仲介売却と買取の2種類がありますが、買取は、仲介売却による売却価格よりも2割程度低い価格になりますがその分手間がかからず早く売れるというメリットがあります。
買取保証は、仲介売却と買取の良いところをどちらも取り入れたサービスで、不動産を高く売りたいけれど、早く売らなければいけない事情がある方にお勧めです。
買取保証は、すまいValueと提携している小田急不動産、住友不動産販売、東急リバブル、野村の仲介、三井のリハウス、三菱地所ハウスネットすべての会社で導入しています。
不動産を売却する方法には、不動産会社に仲介をしてもらう方法と買取をしてもらう方法の2つがあります。初めて不動産を売るとなると、どちらの方法を選んだほうが自分にとってメリットが大きいのか疑問に思うでしょう。仲介と買取、それぞれ特徴があ[…]
立替払制度
立替払制度とは、家を住み替えたいと考えている方に向けたサービスで、新居の購入代金の支払いに売却代金の入金が間に合わない場合に売却代金を立替払いしてくれるサービスです。
税務・法律相談
大手不動産会社は、従業員数が多いだけでなく、税金や法律の各種専門家を多数取り揃えています。
不動産を売却すると、譲渡所得税・住民税・登録免許税などが発生し計算が大変ですが、こういった法律の専門家がいると相談ができて安心です。
あんしん仲介保証
不動産の売却が終わっても建物の補修費用を1年間保証してくれるサービスです。
建物に瑕疵が見つかると売主は瑕疵担保責任を負いますが、補修費用をサポートしてくれると訴えられる心配がありません。
不動産を売却する機会は一生のうちにそう何度もありません。そのため、売却時にトラブルが起きないかと不安を感じる人も多いでしょう。トラブルを回避するために不動産売却時に必ず知っておきたいことが瑕疵(かし)担保責任です。瑕疵とは、[…]
すまいValueのデメリット
大手不動産会社が6社そろうすまいValueにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
すまいValue3つのデメリット
- 囲い込みが多い
- 営業の電話がかかってくる可能性がある
- 仲介手数料が安くならない
[デメリット1] 囲い込みが多い
大手不動産会社には、囲い込みが多いといわれています。
囲い込みとは、売主から依頼された不動産を買い手側の不動産会社に紹介しないことを言います。
囲い込みが行われてしまうのは、不動産会社が売主側の仲介手数料と買主側の仲介手数料を両方手に入れようとして、自社で売主だけでなく買主も探そうとするからです。(これを両手取引という)
囲い込みが行われてしまうと、売主は2つの点で損をします。
まず、1点目ですが、囲い込みが行われると不動産が安く買いたたかれてしまうことがあります。
不動産会社としては何とか買主も自社で探そうとするため、売主に有利な交渉をしないで、買主有利の交渉をするからです。
2点目に、囲い込みが行われると不動産が売れる時期が遅くなることがあります。
通常の取引(片手取引)では、不動産会社はレインズ・マーケット・インフォメーションと呼ばれる不動産会社のみが使える物件のポータルサイトを使って買主を募集するため、希望の買主が現れた時点で不動産の内見の申し込みが入りますが、囲い込みが行われると、購入希望者が現れても売主側の不動産会社の方で「表示している物件の販売は終了しました」などと適当な理由をつけて自社で見つけた以外の買い手が排除されてしまうのです。
すまいValueに提携している不動産会社の両手取引率は以下のように高いです。
企業名 | 両手取引率 |
---|---|
三井のリハウス | 57.53% |
住友不動産販売 | 62.75% |
東急リバブル | 28.79% |
野村不動産グループ | 21.94% |
三菱地所ハウスネット | 19.60% |
小田急不動産 | 37.30% |
「大手不動産会社に査定を依頼したいけれど、囲い込みは嫌だ」という方は、「囲い込みは絶対にしません」と宣言しているSRE不動産(旧ソニー不動産)がおすすめです。
運営会社 | SREホールディングス(ソニーグループ) | |
---|---|---|
運営開始時期 | 2014年8月 | |
対象エリア | 東京都・神奈川・埼玉県・千葉県・大阪府・兵庫県 | |
提携会社数 | 1社 | |
同時依頼社数 | 1社 |
SRE不動産(旧ソニー不動産)をご存知でしょうか。SRE不動産(旧ソニー不動産)は、テレビやオーディオ、最近は「Ginza Sony Park」も有名なソニーによる不動産会社です。2019年12月には上場し、上場前の2019[…]
[デメリット2] 営業の電話がかかってくる可能性がある
すまいValueに限らず、不動産一括査定サイトを利用すると、不動産会社から「不動産を売りませんか?」と営業をうけることがあります。
不動産会社にとって、査定は媒介契約を取り付けるチャンスですので、電話がかかってくることも仕方がないことです。
どうしても電話がかかってきてほしくないという方は以下の対処方法を試しましょう。
電話がかかってこないようにするための対処法
- 訪問査定でなく、机上査定を選択する
- 備考欄に「メールでの対応希望。不動産をまだ売る予定がない」と記載する
机上査定とは、不動産会社が実際に物件を見ることなしに書類情報のみで査定額を算出する方法です。査定を依頼する際に、机上査定か訪問査定か選択する画面があります。
[デメリット3] 仲介手数料が安くならない
大手不動産会社では、仲介手数料が安くなることがほぼありません。
法律上では、不動産の仲介手数料の上限額しか定められていないため(売却価格×3%+6万円)、本来であれば安くなることがありはずですが、大手不動産会社では交渉の余地を設けていないところが多いです。
しかし、仲介手数料が高くても売却価格が高ければ結果的に徳をすることもあるので、仲介手数料が安い=悪いと一方的に決めつけないことが大切です。
例えば、仲介手数料が法律の定める上限金額で不動産を3000万円で売ってくれる不動産会社と、仲介手数料が無料で不動産を2800万円で売ってくれる不動産会社を比較してみましょう。
前者に仲介を依頼すると、手元に残る金額が約2896万円(仲介手数料103万6800円のため)、後者は2800万円で、仲介手数料がかかる不動産会社に依頼した方がお得です。詳しくは以下の記事をお読みください。
不動産を売却するとき、不動産会社に支払う仲介手数料や税金などの費用がかかります。この不動産会社に支払う仲介手数料はいくらかかるか、初めて不動産を売却する際は相場がわからず、またどのタイミングで支払うことになるのかわからず、不安になる[…]
大手不動産会社と地方密着企業の違いとは?
すまいValueを使うと、大手不動産会社に査定をしてもらうことになりますが、大手不動産会社と地方密着企業どちらに不動産の売却を依頼するべきなのでしょうか。
大手不動産会社と地域密着企業の違いを見ていきましょう。
大手不動産会社の特徴 | 大手不動産会社がおすすめな人 |
---|---|
|
|
地域密着企業の特徴 | 地域密着企業がおすすめな人 |
---|---|
|
|
不動産を高く売ることよりも確実に安心して売りたいという方には、大手不動産会社がおすすめです。
すまいValueがおすすめな人とは?
すまいValueがおすすめなのは、大手不動産会社に査定を依頼したい人です。
具体的には、
- 東京、神奈川、千葉、埼玉、名古屋、大阪、兵庫の土地・戸建・マンション・投資用物件を売りたい人
- 高く売ることよりも安心感・確実性を求める人
です。
もし、上記に当てはまらない…と感じるならば、全国の不動産の査定に対応していて不動産会社数の多い「HOME’S」か「イエウール」を使うと良いかもしれません。不動産会社数が多いためその分不動産を高く売却することが可能です。
運営会社 | 株式会社LIFULL | |
---|---|---|
運営開始時期 | 2014年 | |
対象エリア | 全国 | |
累計利用者数 | 612万人 | |
提携会社数 | 約1,700社 | |
同時依頼社数 | 6社 |
ホームズ(HOME`S)と聞くと、賃貸物件を探すときに使うサイト、新築・中古戸建て/マンションを購入するときに情報を得るサイトというイメージが強いのではないでしょうか。そんなイメージとは裏腹に、ホームズ(HOME`S)は不動産の売却[…]